第14回:いや別に長野に影響された訳じゃないけど…
長野オリンピックが盛り上がっている。ふむ、そう言えば私はウィンタースポーツが好きである。といってもスキーとスケートの2種目だが。今でこそそこそこできるが、始めた時はめちゃめちゃ悲惨だった…
私が初めてやったウィンタースポーツは「アイススケート」だった。小学校4年の時、市内にスケート場があるのである程度滑れる友人がクラスメイトを誘っていったのである。初めて履くスケート靴は立っているのもやっと位足がぐらついていた。この上氷の上へ出て何をしろと言うのか。スケートしろと言うのだが(笑)。そおっと氷の上へ出て、すっころんだのを覚えている。まあ、初心者らしく手すりの掃除でもやってろ、とばかりにリンクの周りをうごめく私。連れて来てくれた友人は教えてくれるでもなく滑っていたのだが、しばらくしたらふざけて私の前まで猛ダッシュで滑って来てブレーキをかけ始めた。彼らは「ホッケー」のシューズを履いていた。そして急ブレーキ、とは何を意味するか。ホッケーではブレーキはエッジを進行方向に対して真横に寝かせて氷を削る様にして止まるのだ。…つまり、削れた氷をもろに浴び続ける私がそこにいた。最初はどうする事もできなかったのだが、だんだん腹が立って来て、彼らを追いかけようとした。言っておくが私は初めてスケート靴を履いた少年である。結果は言うまでもないので、言わない(笑)。ただ、家に帰ったらばーちゃんが「な、なんでずぶぬれなん!?」と驚いた事だけいっておこう。数年後、中学生になってから小遣いが多めに貰えるようになるとかなりの回数いっていた。そのお陰か、高校の頃には私もホッケーシューズで割と滑れるようになっていた。マイシューズを買おうかな〜とか思っていた頃に学校のスキーツアーが開催された。乗倉高原と言う所へ学習旅行でいったのである。学習、なので当然スキー学校に入る訳だ。まず、基本とも言うべき「プルーク・ボーゲン」を教わる。初心者がスキー板をハの字にしてスピードを殺しながら滑るアレである。これが全然できなくて、クラス全員できて自由に滑っている間中、私だけ補習状態であった。何故かハの字ができず、板が揃ってしまい、止まれないので転ぶ、を繰り返していたのである。結局最後まで「ボーゲン」はうまくできなかったが、その次のステップ「シュテムターン(スキー板をそろえて滑っていて、曲がる時だけボーゲン状にする)」はかなり早く習得でき、結果としては満足いく旅行になった。
その後、スキーとスケートは同じくらいいっていたが、その比率はだんだんスキーに傾いていき、そちらは1シーズンに最高10回くらい行っていた。スキー板は買ったがスケート靴は結局買わなかった。んで、スキーはどのくらい上達したか、と言うと…上達はしていないのである。まあ、一応足をそろえて滑る事はできるようになったのだが、それはあくまで緩斜面でのこと。 ばかな事に私は高望み気質なもので(笑)、どうしても上級者コースに行ってしまうのである。こぶだらけの急斜面では、やっぱり転ぶ転ぶ。滑る格好もめっちゃくちゃに違いない。でも、それがおもしろいのだ。こぶをまぐれでも上手くクリアできれば気分いいし、急斜面をノンブレーキで疾走すれば転んで吹っ飛んでも気持ちがいいのだ(…よく怪我してないなこいつ^^;)。過去に一番無謀だったのは、コース外の新雪を滑っていた時である。ちなみに私はよくコース外を滑る。なぜならあまり雪が荒れていないからだ。それに自分の滑った後にくっきりと残るシュプールは気分のいいものなのである。で、新雪を滑っていたのだが…いきなり足元から雪が消えた。崖(笑…えんのだぞほんとは!)。まっさかさま。一瞬記憶が飛んで、気付いたら10数メートル下に落ちていた。雪が多かったから怪我しなかったものの…這い上がるのに結構かかり、時間もちょうど帰り際だったため、一緒に来ていた友人達を数十分待たせてしまい迷惑をかけた。こんな目にあってもまだコース外を滑っている私って…(あ、でもこの後は最初にコースの把握をよくする様にして危険と思う所には行かない様にしてますハイ^^;)
あと、スキー場と言えばレストランが高い事で知られる(よね?)。カレー一杯が1000円とか、結構ざらにあるのだ。ドリンク類も4〜5割高が普通だし(まあ、山奥に材料を持っていったりの手間賃とか、高いのも分からない訳ではないが)。他に食べる所がないから仕方なく利用している人も多いと思うが、やっぱり家から食べ物を持っていった方が得策だろう。リュックを背負えば、おむすびやお菓子やビール、おつまみだって持ち運べる。ただ、あまり上手くない人は転ぶ事を前提に、炭酸系やショックで形が崩れてしまうものは避けた方が無難かもしれない。そして、それらをコース脇の見晴らしのよい所で食べるのだ。美味さも数倍に跳ね上がる事請け合いである。今まで一番よかった食事は、ポットの中に入れて持って行ったビーフシチューである。これはかなりよかったんでまたいつかやろうと思っている。固形燃料と鍋でラーメンを作る、ってえのも魅力的だ。うむ、既にスキーからは遠ざかってしまっているような気がするのは私だけだろーか(笑)。と、ともかく、食べる時も楽しまなきゃね、と思う私なので勘弁して頂きたい。
結婚してからはなんやかんやで年に1回行くのも精一杯になってしまった。今度は家族で行きたいものである。恐らく21世紀の話だが。そして娘にスキーを教えてやるのだ。え?私は教えない方がいい?…私もそう思います…