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 第16回:ヨーヨー再び

 

 最近ヨーヨーが流行っているようだ。街を歩けばすれ違う子供達の何割かはヨーヨーをしながら歩いていたり。それを見るたび子供の頃に流行った「ラッセルヨーヨー」を思い出してしまう。

 私が子供の頃にヨーヨーのブームは2回あった。1回目は幼稚園だったか小学校の低学年だったかの頃で私は兄貴がやっているのを横目で見ていた程度であった。2回目は中学1年の時。こちらはもろにハマりまくりであった。

 2回のヨーヨーブームはご存知の方も多いと思うが、コカコーラ社が火付け役であった。同社は同社製品のロゴの入ったヨーヨーを販売し、さらにはヨーヨーコンテストを全国で展開し、入賞者にはいろいろ商品を出したりと言った事を行っていたのである。コンテストは外国人(主にフィリピン系だったような)のヨーヨーチャンピオンと呼ばれる人が常に存在し、コンテスト前にあらゆるヨーヨーテクニックを披露していた。しかし今思うと、あのヨーヨーチャンピオン、てのは何をもってチャンピオンと名乗っていたのだろうか。全国で同時多発していたからには少なくともほとんどのチャンピオンは世界一ではないはずだし(そもそも世界一の人間は参加していなかったのではないだろーか(笑))。う〜む、人選方法を知りたくなってきた。誰か知っている方、教えて下さい(笑)

 ついでに思い出したが、このヨーヨーブームの前だったと思うが「バンバンボール」と言うのもコカコーラ社は流行らせた。こちらはファンタのロゴが入った大きなしゃもじ様のラケットからゴムひもが伸び、その先にあるゴムまりをバンバンと打ち返すものであった。こちらもコンテストがあり、よく出場していた。

 さて、私はヨーヨーコンテストの行われる会場にはことごとく出没していた。といっても市内の範囲でだが。そして毎回のように出場。しかし、優勝の経験自体は1回しかない。弁解するようだが、私はそんなに下手な方ではなかったのだが、ど〜もプレッシャーと言う奴にはことごとく技の出力を制限させられてしまう傾向にあった。一度地元のラジオの取材があり、私はレポーターの前でヨーヨーを振り下ろし、帰ってくるのを受けずに指から離し、空高く舞い上げてそれをポケットに入れる技を披露してみせた。それで私がインタビューされる事になり、放送本番(生放送)の時に全く同じ事をする事になっていた。・・・しかし、ここでも出たか魔物プレッシャー(笑)。ヨーヨーを空高く舞い上げる所までは良かったのだが、それをポケットに入れる段になって「失敗」の2文字が大きく私の頭の中を流れていた。最終的に、私はヨーヨーを2本の手で受けてしまった(^^;)。ラジオの取材で良かった(笑)。レポーターのおねーさんは「わぁ!すご〜い!いま、ヨーヨーを空高く舞い上げてそれをポケットに入れたんですよぉ〜〜」と、上手い具合にあしらってくれた。あ〜情けない(^^;)周りにいた友人達の目が冷たかった(;_;)

 それでも1回、地区のコンテストで優勝しているのだが、それも実はあまり格好のいいものではなかった。コンテストの形式は予選(予選形式は忘れてしまった)があり、その中で選ばれたものが数名、輪投げと呼ばれる技(ヨーヨーを前方向になげて手で受けずに何度も回す技)を長く続けていたものが優勝、と言うものであった。大体予選はいつもクリアできていたので問題無し。そして決勝。この日は学校の近所だった事もあり、友人達も結構大勢応援に来てくれていた。そのせいかプレッシャーもあまり感じる事無く私の「輪投げ」は順調に続いていた。そして1人、また1人と脱落していく中、私ともう一人の一騎打ちとなった。対戦相手の方をちらと見る。・・・上手い・・・何故失敗しない?・・・ん?この顔は・・・よく見るぞ・・・そうだ思い出した・・・各地のコンテストでいつも優勝している・・・あいつだ・・・。とたんに例の魔物が襲ってきた。それに加えて、ヨーヨーの糸の撚れ方がかなり辛い状態になっていた(この技はずっと同方向にヨーヨーがねじれていく為糸が一回回す毎に少しずつ撚れていく訳である)。そして遂に失敗。・・・負けたッ(T_T)・・・と、会場からクレームがつきはじめた。「そいつ、荒らしじゃあ!!」「どこの会場にも出ちょらーやー!(出ているじゃないか、の意)」「やしじゃあ!!(いんちきだ、の意)」。おお!みんな!!(T_T)友人達だけでなく私の知らない人間までもがコールする。多分、他の地区で彼にやられたものもいたのだろう。結局彼は失格になり、私が繰り上げ優勝と言う形になった。・・・しかし、あちこちで出場してはいけない、と言うルールはなかったはずだし、事実、私もあちこちのコンテストに顔を出していた。ただ、彼がホントに上手かった訳で別に失格になる事も無いの思うのだが・・・優勝を称えてくれた友人達の中で、ちょっと後ろめたくなる。まあ、ともあれ念願の優勝となったので、いいか(^^;)。商品はコカコーラのロゴ入りキャップであった。つばの裏にヨーヨーチャンピオンがサインをしてくれた。

 そして時が流れ数年後、そのキャップは従兄弟がくれ、というのでやってしまった。しかも従兄弟は旅行先(津和野)でなくしてしまったという。今考えると凄くもったいない事をしてしまった。持ってれば少しくらいの価値はあったかもしれないし。なにより、コーラ関係のグッズを現在愛用傾向にあるので全くもって残念極まりない。もし、拾った方がいるのであれば、返してくれとは言いません、連絡だけでも下さると非常に感激です(って、いつの話だよオイ!!(笑))

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