文房具集めは結構楽しいもんである。実用性があるし、馬鹿高いものもあまりない。中でも「筆記具」はそのアイテムの多さから珍し物好きの私にとって格好の的である。
私が筆記具に凝りはじめたのは、「筆箱」にちょっと飽きてきた小学校4年頃からである。「シャーペン」は芯が振って出るやつや本体を曲げると出るやつ、時計のついたやつなど、ありとあらゆる種類をむさぼり集めたし、「ボールペン」は「蛍光もの」が登場したころで、すぐさま私は6色セットを手に入れていた。「蛍光もの」は他にも0.5ミリ極細ペンや、一度書いた文字を特殊なペンでなぞると、文字が消えたり見えるようになるタイプのもあり、やはりセットで持っていた。セットものには弱いのだ。
最近では「修正液」に凝った、というより使いやすいものにたどり着くまで10種類は買ったと思う。ちなみにペンタイプで軸を押さなくてもよいやつがお気に入りだ。「夜光ペン」は、ちょっと暗いがリモコンなどに塗っておくと割と便利。あとは「世界初!0.3ミリ超極細ボールペン10色セット」だ。(わー子供の時と変わってねー!10色も何に使うんだ)
数々の筆記具をコレクションしてきた私だが、その中でも一番心に残っているのが「シャーボ」である。ある時友達が新発売になったばかりのそれを小学校に持ってきていた。シャーペンとボールペンが一体となったそれは私の心をガッチリつかんで離さなかった。当然のごとく私は親にねだりまくり、とうとうおやじが私の誕生日にそれをプレゼントしてくれたのだ。なのに私の第一声は「これ本物?」だった。当時のシャーボは2000円のと3000円の2種類で、高い方は全体に網目が入っていた。友達のは2000円のほうで、そちらしか知らなかった私は高い方をもらったのに疑ってかかったのだ。すぐにそれが正真正銘の「シャーボ」と分かった私はとても後悔した。今でもあの時のことを思うと、おやじに悪かったなー、と思う。
文房具は私にとっておもちゃみたいなもんであった。(←今でも、だろ)しかも、一応学校で使うものなので、買ってもらえる確率は普通のおもちゃの比ではない。でも、ほとんどの文具が遊びの領域から出なかったことは確かだった。親よ、すまん。また来月。その後の話:98/9/27記
文房具には今でもやはり結構心がいってしまう。だが、最近は金欠なせいもあり、特にこれと言ったものは買ってないのが実状だ。まあ、何でもかんでも買うんじゃなくて、少しばかりの愛着のあるものを使っていくってのもいいと思うけどね。そういった意味でシャーボシリーズはいまだに使ってるものの一つだな。もっとも今のは3代目だけど(前使ってた奴は壊れてしまった)。