環境:PC8801/mkII/SR
ゲームシステム:1986年発売。チェスのようなゲーム。と言っても私はチェスを知りませんが(笑)。盤上をステージに、ライトサイド・ダークサイドに分かれて戦います。大きな特徴は双方の駒が同じマスで重なるとコンバットアリーナと呼ばれるステージに切り替わり、画面を所狭しと駆けずりまわりながら実際に戦うという点です(笑)。1行動1ターンで敵味方交互にターンが巡り、盤上にある5ヶ所のポイントを全て占領するか、相手の駒を全滅させると勝利となります。両陣営が戦闘で同時に負けて全滅するか、どちらかの陣営の残り駒が4個以下になって12ターン経過した場合はドローとなります。ライトサイドは真っ白のマスで最強となり、ダークサイドは真っ黒のマスで最強となります。つまり、駒のいるマスにより体力・攻撃力が変化するのです。5箇所の占領ポイントにいる駒は体力の回復が出来る他、魔法を一切受け付けないという特徴があります。真ん中から伸びる縦横のライン(初期配置ウイザード・ソーサレスのいるポイントを除く)に位置するマスはターン毎に明るさが昼→夜→昼という具合に徐々に変化します。駒もそれぞれ移動方法・移動距離・体力・攻撃力・攻撃方法・攻撃間隔・弾のスピード・駒の移動スピードに特徴があります。主将であるウイザードとソーサレスはそれぞれ援護魔法を所持しています。
・ DarkSide |
盤上時 | 戦闘時 | |||||||
移動方法 空 / 地 |
最高移動 距離 例 空=3×3の範囲内 / 地=3歩 |
駒の移動 スピード 速 / 遅 |
体力 高 / 中 / 低 |
攻撃力 最強 / 強 / 中 / 弱 |
攻撃方法 弾 / 近接 / 特殊 |
次の攻撃までの間隔 長 / 普 / 短 |
弾のスピード 速 / 普 / 遅 |
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wizard |
空 |
3×3の 範囲内 |
速 | 高 | 強 | 弾 | 普 | 普 | ライトサイド主将。さすがにどこを取っても非の打ち所無し。ファイアーボールでダークサイドを一網打尽だ! |
genie |
空 |
4×4の 範囲内 |
速 | 中 | 中 | 弾 | 普 | 速 | 上級ユニットの割に中身は今一つ。最高に明るい所でもゴブリンを一発でしとめる事ができない(^^; |
phenix |
空 |
5×5の 範囲内 |
速 | 高 | 強 | 特殊 | 長 | − | ダークサイドのシェイプシフターと共に盤上の可動距離は最高。攻撃方法は自らの体から炎を発するというハデな物。この炎は敵の攻撃から身を守るバリアーの役割も果たす。但し攻撃中は全く動けない。使い方に工夫を要する。 |
unicoon |
地 | 4歩 | 速 | 高 | 中 | 弾 | 普 | 速 | ライトサイドの中で実質中心的役割を果たす。パラメータもウイザードに次いで素晴らしい。ただ、攻撃力だけは若干弱く最高に明るい時でもゴブリンを一撃で倒せない。 |
golem |
地 | 3歩 | 遅 | 高 | 強 | 弾 | 長 | 遅 | 岩をぶん投げる(笑)。体力・攻撃力はさすがという所だが、その他がかなりつらいパラメータだ。特に移動スピードがのろいのはかなりのハンデだ(泣)。 |
valkirie |
空 |
3×3の 範囲内 |
速 | 低 | 中 | 弾 | 普 | 遅 | 体力が低い事を除けばまあまあ使えそう。盤上は空中移動だし。1番暗い所・2番目に暗い所ではドラゴンの炎には一撃で倒されるので要注意。 |
archer |
地 | 3歩 | 速 | 中 | 弱 | 弾 | 普 | 遅 | 初期位置からして、上下の占領ポイントの守備的役割を果たす事が多い。 |
knight |
地 | 3歩 | 速 | 低 | 弱 | 近接 | 短 | − | 剣をふるって攻撃する。質より量(笑)。体力はゴブリンよりも心なしか少ない。 |
socerress |
空 |
3×3の 範囲内 |
速 | 高 | 中 | 弾 | 短 | 速 | ダークサイド主将。コンバットアリーナではド派手な音と共にライトニングボルトを放つ。威力は弱いが攻撃間隔がナイト・オーク並に短く、かなりの脅威である。 |
dragon |
空 |
4×4の 範囲内 |
速 | 高 | 最強 | 弾 | 長 | 遅 | 攻撃力は最強。真っ暗な所・2番目に暗い所ならばバルキリーも一撃で倒せる。ただ、弾のスピードは遅いのでよけるのはさほど難しくないし、攻撃間隔も長いので対COM戦ではさほど脅威ではないはず。 |
shapesifter |
空 |
5×5の 範囲内 |
速 | 高 | 相手次第 | 相手の能力を外見からそっくり真似てしまう。そしてダメージを負っていても戦闘に勝てば全快する。ライトサイドとしては、ウイザード・ジニー・ユニコーンで戦いを挑むのは避けたいところ。 | |||
basilisk |
地 | 3歩 | 速 | 高 | 強 | 弾 | 短 | 速 | ダークサイドの主力。戦闘能力はライトサイドのウイザードに匹敵する。 |
toroll |
地 | 3歩 | 遅 | 高 | 強 | 弾 | 長 | 遅 | 能力はライトサイドのゴーレムと全く同じ。両者が戦うと、非常にモタモタして楽しい(笑)。 |
banshee |
空 |
3×3の 範囲内 |
速(攻撃時は遅い) | 中 | 弱 | 特殊 | 長 | − | 攻撃時は周囲に呪いを発して相手の体力を吸い取る。フェニックスとの違いは攻撃時も動けるという事。但し威力が弱く、バリアーの役目は果たさないので実際には使いずらい。 |
scorpion |
地 | 3歩 | 速 | 中 | 弱 | 弾 | 普 | 遅 | アーチャー同様、初期の最前線を守る役割を果たす事が多い。 |
goblin |
地 | 3歩 | 速 | 低 | 弱 | 近接 | 短 | − | こん棒をふるって攻撃する。質より量(笑)。体はナイトよりも小さいので当たりにくいかも。 |
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盤上時 | 戦闘時 | |||||||
移動方法 空 / 地 |
最高移動 距離 例 空=3×3の範囲内 / 地=3歩 |
駒の移動 スピード 速 / 遅 |
体力 高 / 中 / 低 |
攻撃力 最強 / 強 / 中 / 弱 |
攻撃方法 弾 / 近接 / 特殊 |
次の攻撃までの間隔 長 / 普 / 短 |
弾のスピード 速 / 普 / 遅 |
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fire |
空 | 全 | 速 | 高 | 中 | 弾 | 普 | 速 | このゲームの中ではとてもカラフル。 |
air |
空 | 全 | 速 | 高 | 中 | 弾 | 普 | 速 | 火の精霊と同じ。攻撃力はユニコーンやジニー並だが4大精霊の中ではこの2種が扱いやすい。 |
water |
空 | 全 | 速 | 高 | 強 | 弾 | 長 | 遅 | 攻撃力は高いものの、弾のスピードが遅いので対プレイヤー戦では使いにくいかも。 |
earth |
空 | 全 | 遅 | 高 | 強 | 弾 | 長 | 遅 | もっとも扱いにくい精霊。ゴーレムやトロールのような駒。 |
魔法 | 効果 |
TELEPORT | 任意の味方ユニットを好きな場所に瞬間移動する事が出来る。初期配置の関係上ユニコーンやバシリスクに使う事が多い。 |
HEAL | 傷ついた味方ユニットの体力を全快できる。 |
SHIFT TIME | 昼夜の進行を逆転する事が出来る。例えば真っ暗な時使用すれば次のターンは真っ昼間になる、暗闇に向かっていく途中で使用すれば逆に昼に戻っていく、という感じ。 |
EXCHANGE | 敵味方問わず2つのユニットの場所を交換する事が出来る。 |
SUMMON ELEMENTAL | 火・空気・水・地の4大精霊を召還する。何が召還されるかは唱えてみてのお楽しみ(笑)。 |
REVIVE |
倒されたユニットの中から一つだけ復活させる事が出来る。復活できる場所は主将と隣接するマスで ある。 |
IMPRISON | 敵ユニットの一つを移動できないようにする。効果の持続は相手サイドの最も有利になる時間までである。例えばライトサイドの駒がこの魔法をかけられた場合、真っ昼間にならないと動く事ができない。SHIFT TIMEとの応用でかなり効果的に使う事ができる。 |
レビュー:このゲームは、コンバットアリーナが実に面白い!やりようによってはナイトのような弱いキャラでも敵の上級モンスターを倒す事も可能なのです(対COM戦ではほとんど不可能ですが)。5箇所の占領ポイントのうち、主将であるウイザード・ソーサレスのいるマスを除く3箇所のポイントでは、ちょうどライトサイド・ダークサイドの中間に位置しており、主にこのポイントを巡る攻防が中心となります。このポイントはちょうど、ターンごとに明るさが変化するラインに位置し、この要素がまたゲームを盛り上げます(笑)。主将の援護魔法の一つ、エレメンタル(精霊)を召還する魔法は占領ポイントを除く全てのマスにいる敵キャラに対して戦いを挑む事が出来る物ですが精霊は4種類おり、何が召還されるかは魔法を唱えてからのお楽しみ(笑)。火や空気の精霊ならいいのですが土の精霊にでも出て来られた日には泣きが入ります(笑)。キャラの中で面白いのがダークサイドの「シェイプシフター」。戦闘相手にそっくり化けるという物。体力以外の能力をそっくり真似するのです。しかも戦闘に勝利するとダメージは全快するというシロモノ。コンピュータ同志の対戦でこのキャラが「フェニックス」に戦いを挑むとお互いを同時に焼きまくり凄まじい戦闘となります(笑)。コンバットアリーナにおける攻撃は縦・横・ななめの8方向に向けて出来ます。対COM戦ではななめ攻撃(対角線攻撃)が有効です。
思い出:盤上での戦略性だけでなくコンバットアリーナでのアクション性をも備えたこのゲームは、コンピュータ同志や対コンピュータ戦でも楽しめるが、やはりプレイヤー同志の対戦プレイが最高に熱い(笑)!しかし、1つのキーボードで狭苦しく対戦している姿は見た目にはちょっとお間抜けかも(笑)。それに時々相手プレイヤーキャラの動きに自分のキャラが勝手につられる事もあり、これはご愛嬌でした。対COM戦ではスピーディに展開される戦闘もプレイヤー同士だとお互い牽制する為なかなか動けず、重苦しい空気が流れたりもしましたねえ(笑)。対角線攻撃は対プレイヤー戦でも意外と有効でしたね。まだ「スト2」も当然無い時代でしたが初めての対戦アクションで燃えました。1回ぐらいの戦闘に負けても挽回は充分可能なのですが、やっぱりそれでも戦闘で負けるとすんげー悔しかったなあ(笑)。最初の予想に反して随分長い期間遊べたソフトです。対プレイヤー戦では5箇所のポイント占領による勝利を禁止して全滅によってのみ勝利とする、など独自にルールを決めてプレイしましょう!
要所場面集:
(全文:全画像:お肉)
00.6.15初版