某100均にいつものようにカルミンいちごを大人買いしに行った時のこと。
レジのすぐそばにドリンクのクーラーボックスがある。 ここのドリンクは割りとレアなのを入れてくれるので少し期待して覗いてみた。
…
あるよ…今もっともアツいレアなのが。
ペプシしそ&あずき
既にホントに「レア」となったシソと並んで見事な和風コンビネーション。
コンビニで147円出すのは流石に勇気がいるが、105円。
どうする…恐らく数ヶ月待てば38円とかで購入できる権利が発生するに違いない。だがその頃俺が飲んだ飲まない美味い不味いだの言ったところで何の話題性もありゃしない。
大事なのは、今、だ。
…だが…買う勇気が出ない。
あずき。
俺がかなり苦手とするスウィーツ。
や、一応食えないことは無いんだがね。生八橋とかは普通に食えるし。
でも、好んでは食わない。たい焼きとかも基本食わない。回転焼きも大名焼き一択。アイスしろくまのあずきは丸呑みする。
基本ゲゲボドリンク系は必ず飲む。こんな俺に立ちはだかるペプシあずきめ。罪な野郎だ。
10分くらい葛藤して気が付いたら…俺のサイフから105円が消滅し、代わりに怪しげな紫色をした液体の入ったボトルを手にしていた。
あああああ。
遂に飲む権利をゲットしてしまった…
傍らで餡子好きの長女が、大丈夫、駄目なら私が飲むからと励ます。
よよよよ、ようし、ののの、の、飲むぞ!!!
「飲む」。かつてたったこれだけの動作をこんなに躊躇したことは一度も無い。かの孫悟空が、超神水を飲む時もこれほど躊躇はしなかったであろう。
※大げさに書いているように見えるでしょうが、全て事実ですw
意を決して、スクリューキャップをまわす。
プシュ。
かぐわしき香り。
ぐはぁ!
こ、これは!
おしるこ!!
おしるこの匂いじゃん!!!!
つまりこれは炭酸お汁粉!!!いや、お汁粉炭酸か?
なんでもいいが、明らかなお汁粉の香りとかすかな酸味がブレンドされて俺は一瞬眩暈にも似た間隔を覚えた。
おしるこそのものすらまず飲んだことが無い俺に、その炭酸入りを飲めと申されるのか、ドリンクの神よ!あまりに慈悲が無さ過ぎる。
だがもうさじは投げられた。後には引けない。前門の虎後門の狼。全く意味不明だがもはや飲むしかない。目を瞑り一気に飲む。
…
飲んだ瞬間は「あれ?あんこじゃない…むしろぶどうっぽい感じ?」
一瞬光が差したかに見えたその刹那。
ぬうううううううううううううううううううん!
後味が!!!!
後味が!!!!!!!圧倒的に餡子!!!!餡子おおぉおぉぉおおおおおぉ!!!!!
しかも本当の地獄はこれからだった。
月賦。
もとい。
ゲップ。
炭酸飲料には付いて回る生理的現象。
その生理的現象がたった一口飲んだだけの俺を10数分間責め苛むことになろうとは。
ただでさえ、後味が残り気味のうえに、これはあまりにも泣き面に鉢どころの騒ぎではないじゃないか。溝に落ちた犬は叩けと仰るか。
ギニュー特戦隊の前に前述の台詞をつぶやいたべジータの気持ちが本当によく判る。
…
はい。残りの飲む権利を長女に全面的に委譲します。長女は「あ、結構美味しい」とゴキュゴキュ飲んでいました。そーか、うまいか。良かった良かった。あ、でもなんか全部は飲んでいないよ?何でだろー。
まあいい。
俺にとってのペプシあずき。
毒液。
マジ死ぬ。
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